システム導入後、どのような成果・変化がありましたか?

岡本工務店ナックさんの新築受注プログラムに参加させてもらい、受注の仕組み化を進めていた頃、ある工務店社長に「いくらの粗利で契約を取ると、安定経営ができるのか知っていますか?」と聞かれました。私はなにも答えることが出来ませんでした・・・。でも、ここから経営者としての自覚が芽生えたと思います。どんなに小規模の工務店だとしても、個人事業主だとしても、『事業』をやっているのでもちろん考えなければいけないことです。事業をやっている社長として、売上目標と粗利目標を決め、妥当かつ正当な受注棟数を割り出して、社員全員に何度も伝えていきました。何度も何度も伝えて、事業目標を事務所の壁の見える位置に貼って、ようやく少しずつ意識が共有できるようになっていきました。

1年間のアクションプランと事業計画を立てて社員全員に浸透させていくと、社員が計画を達成させるための意見を出してくれるようになりました。その事業計画も、単なる目標数値ではなく、地域の着工棟数や競合を調べて「この目標ならいけるだろう」という根拠のあるもの。そのための行動計画も出来るだけ具体的にしました。
すると、女性社員が女性目線(奥様目線)で「会社を良くするために」意見を出してくれるようになったんです。私は工務店を10年やっているけれど、ずーっと現場しか知らないので、お客様のことは分かりません・・・。今までは私が怒らないように、私の提案に対して「良いと思います」としか言わなかった人たちが、「それではお客さんの心にはまったく響かないですよ」と言ってくれるようになったのが非常に嬉しいです。エンドユーザーが欲しいと感じる、安心して住める家を提供しないと生き残れないことも学びました。