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2021年10月25日

「空き家活用促進に向けた新しい試み」集客・マーケティング

mba

国交省が創設目指す「ランドバンク制度」とは


近年、空き家や空き地の再生を目指す
「ランドバンク事業」の注目度が高まっており、
国交省ではランドバンク制度の創設に向けて動き始めました。

ランドバンクとは空き家や空き地などの
活用されていない不動産について、
隣接地や前面道路を一体として捉えて区画再編を行う手法で、
良好な居住環境に整備することを目的としています。


これまで全国の自治体が運営していた空き家バンクでは、
空き家と利用者のマッチングを図ってきましたが、
これを「点」の事業とすれば、
ランドバンクは空き家や空き地が集まる区画を一体的に
再生させる「面」の事業と言えます。


現在、国交省はランドバンク制度の創設に向けた
ステップの一つとして、
所有者不明土地の円滑な利活用を図るための特別措置法改正案を
2022年の通常国会に提出する方針です。


並行して、ランドバンク事業の知見を広めるべく、
国内でランドバンク事業を先行して展開している事業者との
情報交換も行っています。


山形県鶴岡市のNPO法人
「つるおかランド・バンク(つるおかLB)」
もその事業者の一つです。


つるおかLBがある鶴岡市は人口減少が進んでおり、
消滅可能性都市とも言われている自治体です。
少子高齢化はもちろん、
20代前半人口の他県流出が特に深刻であり、
2010年代は「25歳人口が0歳人口よりも少ない」
ということもありました。


空き家に関しても、
鶴岡市が実施した空き家実態調査によれば、
1年で100棟ずつコンスタントに増えており、
市の喫緊の課題となっています。


つるおかLBの旗振り役は、
市内で不動産業を営む阿部多不動産です。
同社は従来から空き家問題への関心が高く、
エンドユーザーからの空き家相談にも積極的に対応してきました。


つるおかLBにおいても発足当時より
空き家のコンバージョン事業として、
空き家を大学生のシェアハウスに、
または学童保育所などに用途変更するなど
様々なプロジェクトを手掛けてきました。
ランドバンク事業の案件に対する解決手法は多岐に亘りますが、
区画整備を行うケースが多いです。


空き家や空き地が密集する地域の中には、
隣接道路の幅の狭さがネックになっている
ケースが少なくありません。
つるおかLBでは、
隣り合う複数の区画を1つにし、
前面道路に接する土地の一部を自治体に寄付、
または貸し出すなどで、
道路を拡げるといった対策を講じています。
車の行き交いに配慮したことで、
土地の買い手が付いたという事例もあったようです。


政府はこれまで全国の自治体に
空き家バンクを創設してきましたが、
現状、空き家の流通促進につながっているとは言えません。


新たな手法として注目されている「ランドバンク」は、
空き家だけでなく周辺地域も一体的に改変していくことで
新たな土地の価値創造を図る取り組みであり、
数年後には全国でさらに多くの事例が生まれているかもしれません。

リモートワーク浸透でノマド的会社員が増加?


空き家利用の新たな方向性としてもう一つ注目されるのが、
ノマドワーカーをはじめとした多拠点生活者向けの
住まいとしての活用です。


「ノマド」とは英語で「nomad」、遊牧民を意味します。
近年、PCやインターネットの発展によって、
特定のオフィスに留まる必要がなくなり、
場所を選ばず仕事をすることが可能になっています。


「ノマドワーカー」は、
そのようなワークスタイルを実践する人々を指す
言葉として定着しました。


このコロナ禍ではテレワークが浸透したこともあり、
会社員でありながらノマドワーカーのように
場所に縛られずに働く人も増えました。
コロナ以降、利用者が増えているのが
「ADDress(アドレス)」というサービスです。


「月額4万円から全国住み放題」とし、
利用できる家は「空き家」を中心に2021年10月時点で
全国200ヶ所以上、会員になればどの拠点にも住むことが
できることが最大の特長です。


それぞれの拠点では、
管理人である「家守」や利用者同士の交流も可能です。
ADDressは、
運営会社が物件を一定額でオーナーから借り上げています。


最近では空き家以外にもホテル、
旅館を1部屋単位で借り上げるケースもあります。


住宅と同様に毎月定額で借り上げるため、
宿として運用するよりもオーナーの収益は落ちるとのことですが、
それでも稼働率が低くて悩んでいるホテル・宿を
中心に反響があるようです。


コロナ禍においてノマド的会社員を中心に
ADDressの利用者が増えている一方、
空き家オーナーや地方自治体からの「空き家を貸したい」
という問い合わせも増加しているそうです。


空き家の活用方法が多様化している昨今、
改めて空き家の新しい価値や可能性を認識させられる
サービスと言えるでしょう。

(情報提供:住宅産業研究所)

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