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2019年06月24日

イマドキの間取りトレンド~家事シェア編市場動向

mba住宅購入者を対象としたアンケート結果等を見ると、購入前に重視したことの1つとして「間取り」が挙げられることは少なくありません。一方で、購入後に不満に思っていることでも「間取り」は上位に入ります。住宅の性能や構造、設備や建材は、自分が納得して選んだものがほぼそのまま反映されるのに対し、間取りは住宅会社の設計担当者と一から作り、実際に住み始めてからでないと使い勝手を実感できないものです。住み始めてから「もっとこうすれば良かったかも」という不満・後悔に気づくことが少なくないと思われます。

共働きの増加で家事楽から「家事シェア」へ


間取りにもトレンドがあり、世帯構成や住まい手の価値観の変化によって移り変わるものです。最近の間取りのトレンドの1つが「家事シェア」です。家族で家の中に最も長い時間いる、主婦の家事労働を軽減するための「家事楽」型の間取りは、以前から子育て世代向けの間取り提案の定番です。ところが最近では、専業主婦の家庭よりも共働き世帯が増えてきています。社人研の調査によると、2010~14年に出産した妻のうち、元々仕事を持たない専業主婦だったのは23.6%。結婚前に仕事をしていた妻のうち、出産後も仕事を続けるのが53.1%と過半数を占めるようになっています。共働きの増加によって、家事・育児に参加する夫も増えています。進学・就職で親元を離れ、1人暮らしの経験や家電の発達によって最低限の家事はこなせるという男性も少なくなく、2人とも外で働き、家の中の家事・育児も2人の仕事であるという考え方は一般的になってきています。


そこで、単純に専業主婦の家事労働を軽減するだけでなく、家族全員が家事に参加することを促す「家事シェア」の間取り提案が増えてきています。現在の「家事シェア」のトレンドをいち早く取り入れていたのが大和ハウスです。同社では2017年1月から「家事シェアハウス」の間取り提案を全国展開しています。帰宅してリビングでくつろぐまでに、身の回りのものを所定の位置に片付けられる「家事シェア動線」を設定し、家族それぞれの荷物を各自が個別管理できるよう玄関に「自分専用カタヅケロッカー」を設置。また浴室前には「ファミリーユーティリティ」を設け、洗濯・干す・たたむ・アイロン掛けまでを1ヶ所でできるようにする等の提案を盛り込んでいます。


家事動線、収納を1ヶ所に集約する


最近ではビルダーのプラン・仕様でも同様の考え方の提案が散見されるようになってきました。神奈川県のナイスでは、2018年11月に「DIWKS PARFAIT」という商品を発売しました。「DIWKS」とは「ダブル・インカム・ウィズ・キッズ」、共働きの子育て世帯のことです。同社の営業エリアは、共働きで予算に余裕があり、都内のそこそこの企業に務めている客層が多いためこの層をターゲットとして、忙しい妻の家事を手伝うという発想から脱却し、家族全員で家事をシェアできるような間取り・動線の工夫をしました。主寝室と水回りの間に配した大容量収納の「パワークローゼット」は、家族の衣類やリネン類の収納を各室に設けるのではなく、大型のクローゼット1ヶ所に集約することで、洗濯~収納や着替え・身支度の時間を短縮し、家の中が散らからないようにする工夫です。洗面化粧台にはボウルとミラーを2つずつ備えて出勤前の身支度を同時にできるようにし、洗濯機の上部には洗濯物を一時的に掛けておける物干しレバーを設けています。

山梨県のグローバルハウスでは、水回りの近くに衣類乾燥室とクロークを備えた「スマート家事室」を設ける提案を行っています。洗濯物を天井埋め込み型エアコンが設置された衣類乾燥室で一時保管し、乾いた洗濯物はそのまま隣のクロークに収納できます。食料品の買い貯めの多い共働き世帯のために、大型のパントリーと冷凍庫置き場も兼ねるスペースも設けています。各社の「家事シェア」提案に共通しているのは、家族の衣類をまとめて収納する大型のクローゼットを設けていることです。乾いた洗濯物を各部屋の収納に収めるのではなく、大型の収納1ヶ所にまとめることで、家族の誰でも簡単に短時間で洗濯物を整理できます。また、最近の間取りのトレンドの1つとして、共有部のLDKを広く採り、子ども部屋等の個室は小さくする傾向があります。LDKに家族が集まる時間を増やし、個室は最低限の広さがあれば充分という考え方です。個室を狭くして収納も減らす分、共有の大きな収納を設けるというのが、トレンドとなっています。


(情報提供:住宅産業研究所)


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