今週と来週は、リフォームマッチングサイト最大手「ホームプロ」を運営する株式会社ホームプロが3月26日に発表した「2017年リフォーム実態調査」のデータをご紹介します。
リフォーム実態調査とは？
まずは、「リフォームマッチングサイト」、そして「ホームプロ」について、簡単にご説明します。
「リフォームマッチングサイト」とは、リフォームを検討中のお客様とリフォーム会社を、ネット上で紹介するサービスのことです。新築・不動産などの住宅情報サイトに似ていますが、サイト上で「資料請求」だけではなく「商談」まで行うのが、大きな特徴です。
お客様はまずマッチングサイトに、希望の工事内容と連絡先などの個人情報を登録します。情報はマッチングサイトに加盟しているリフォーム会社などへ発信され、希望する会社がウェブでの商談に臨みます。
この時点で、お客様側の個人情報はリフォーム会社側に公開されません。個人情報が公開されるのは、お客様がリフォーム会社に現地調査を依頼する時点です。
この「匿名商談」もマッチングサイトの大きな特徴であり、リフォーム会社側は、訪問・電話に頼らないネット上での営業スキルが求められます。現在、リフォームのウェブ集客においては、このマッチングサイト形式が主流となっており、多くのサービスが開設されています。
「ホームプロ」は、国内最大級のリフォームマッチングサイトです。ホームプロ経由で成約したリフォーム工事の件数は11,000件以上、成約高は236億円に達しています(いずれも2016年度)。
今回ご紹介するデータは、2017年にホームプロ経由でリフォーム工事を行った8,667人のアンケート結果に基づくものです。ネットでリフォームの情報を探しているお客様の、リアルな行動が分かるデータと言えるでしょう。ネット上のお客様の動向という点においては、新築メインの会社でも参考になるデータかと思います。
「高額客」「時期未定客」も、大半が早期に現地調査へ
この調査の中で注目すべきデータの1つに、「初回お問い合わせから現地調査までにかかった日数」というものがあります。
お客様がホームプロでリフォーム会社紹介を申し込んでから、ネット商談を経て現地調査に至るまでの所要日数を調査したものです。お客様の行動がネットからリアルへと移行する期間と言えるデータです。
全体の調査結果は、以下のようになりました。
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6日以下：31.0%
7日以上13日以下：33.5%
14日以上20日以下：15.4%
21日以上27日以下：6.5%
28日以上34日以下：3.5%
35日以上：10.2%
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65%近くのお客様が初回お問い合わせから13日以内、つまり2週間以内に、ネット上での商談を経て現地調査の依頼先を決め、実際に調査を行っています。お客様の動きは、私たちが考えている以上に早いようです。
リフォーム費用別でデータを見ると、少額工事ほど期間は短く、「50万円未満」の工事では72.1%が2週間以内に現地調査を行っています。しかし、「500万円以上」の高額工事でも、2週間以内に現地調査を行った方が62.9%で、少額工事と大きな差はありません。
希望の着工時期別でも、「(半年以上)1年以内」で検討中の方の40.8%が、2週間以内に現地調査へ至っていることが分かりました。さらに、「時期は決めていない」というお客様も、半数以上の56.5%が、2週間以内に現地調査を行っています。
リフォームに限らず新築でも、「ネットのお客様は時間がかかる」、「高額のお客様は検討期間が長い」、「時期未定のお客様はすぐ動かない」と思い込んでいる営業担当者は少なくありません。
しかし、このような思い込みがお客様を逃す要因になることは、調査結果を見れば明らかです。お客様の問い合わせ内容にとらわれず、すばやく丁寧な対応を実践できることが、ネット営業で成果を挙げるための近道と言えるでしょう。
（情報提供：住宅産業研究所）
