ペット飼育特化型住宅が人気
厚生労働省は、2月に2025年の
人口動態統計の速報値を公表しました。
それによると、2025年に生まれた子どもの人数は、
国内在住の外国人や海外にいる日本人を含めた状態で
前年比2.1%減の705,809人となっており、
10年連続で過去最少を更新しています。
少子化に歯止めがかからない一方で、
犬や猫といったペットの数は増加傾向にあります。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、
2025年のペット(犬・猫)の新規飼育数は、
約78万匹と人間の出生数よりも
10%以上多くなっています。
また総飼育数では、約1,566万匹となり、
数だけで言えば15歳未満の子ども人数である
約1,366万人を大幅に上回っています。
今後さらに少子化が進む
日本において住まいに求めるものは、
子どものためのものよりもペットのためのものの
需要が多くなっていく可能性も否定できません。
今回は取組みが進むペットと
人間の共生について取り上げます。
■大型犬、多頭飼育も可
東京都東久留米市にある
「kinone(キノネ)東久留米」は、
2024年8月に竣工したRC8階建てで、
カフェや物販、住まいが入る複合施設です。
1~2階が商業エリア、
3~8階には全39戸の住宅が入っています。
施設のコンセプトは「動植物との共生」や
「エシカルな暮らし」としています。
39戸の賃貸住宅では、
動物も大切な家族の一員という考え方から、
通常の賃貸住宅では制限されがちな
動物の種類や頭数に制限を設けておらず、
大型犬の飼育や多頭飼育も可能です。
最上階には入居者限定で
自由に使うことができるドッグランを設けるほか、
散歩帰りにペットの足を洗うことができる足洗場や、
1階のフリースペースにはリードフックを設置するなど、
ペットと飼い主がストレスフリーで
過ごせるようにしています。
また、住戸そのものがペット共生を
意識して設計されており、
エントランスからすぐに洗面・浴室に
行くことができるようになっていたり、
広い土間を設けた部屋を用意したり
している点も特長として挙げられます。
kinone東久留米では2024年8月の開業以来、
住宅については満室が続いているということです。
入居者の多くがもともと東京23区内の
ペット可の物件に住んでいた人で、
ペットのためにもっと飼いやすい環境を
求めて引っ越してきた人が多いということです。
家賃は周辺相場よりも3割程度高いということですが、
価値観の合う入居者同士で
ペットとの快適な生活を実現することが
できる点が評価されており、
入居待ちの人も多数いるということです。
■ペットの健康を守る関連サービスも登場
旭化成ホームズでは、1998年にペット研究会を立ち上げ、
犬や猫は大事な家族の一員という考えのもと、
ペットと人間が健康で快適に共生することができる
住まいや暮らし方の研究を行っています。
また、旭化成不動産レジデンスが管理・運営する
賃貸住宅ブランド「へーベルメゾン」には、
ペット共生型の住宅商品である
「+(プラス)わん+(プラス)にゃん」があり、
グループ全体で人間とペットの共生に注力しています。
今年3月、旭化成不動産レジデンスは、
「+わん+にゃん」において、ペットケア事業を展開する
犬猫生活株式会社が運営するサービス
「犬猫生活 往診クリニック」との連携を開始しました。
これにより東京都内のヘーベルメゾン
「+わん+にゃん」(総戸数:約8,000戸)の入居者は、
「犬猫生活 往診クリニック」が提供する健康診断や
予防接種などの往診サービスが利用可能になります。
同サービスは、多頭飼いや高齢のために
通院が難しい犬・猫のための
「往診」や、緊急度が低いために、
通院ハードルが高く後回しになりがちな
健康診断やワクチン接種による「予防医療」、
24時間WEBで受け付ける「診療予約システム」などを提供し、
犬・猫はもちろん飼い主の負担の軽減も図ります。
両社は、今回のペット共生住宅との連携を深めることで、
ペットの往診サービスをより身近な選択肢として定着させ、
家族の一員である犬・猫がより健やかに
暮らせる環境づくりを目指していくとしています。
(情報提供:住宅産業研究)