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大手ハウスメーカーのM&A施策

経営・人材育成
ハウスメーカー
2026.4.14

■国内では地方ビルダーと事業提携へ


ここ数年、ハウスメーカーによる
企業買収や資本提携などの動きが、
国内外で活発になっています。
国内のこれまでの流れを振り返ると、
2010年代にあったのが
ゼネコンを対象とするM&Aです。
大和ハウス工業は2013年にフジタを
完全子会社化。
積水ハウスは2015年に
鴻池組と業務資本提携を締結した後に
2019年に連結化。
そして、住友林業は2017年に
熊谷組と業務資本提携。
といったところがインパクトの
大きい出来事でした。


そして、この数年はというと、
地域ビルダーなどとの
提携や買収が増えています。
例えば、旭化成ホームズは昨年10月、
ログハウスのBESS ブランドでも
有名なアールシーコアと
資本業務提携を締結しました。
東京都内などの都市部にて
一定のシェアを持つ旭化成に対し、
アールシーコアは郊外型の
ログハウスや自然志向の
提案が特徴の企業です。
対照的な商品コンセプトを
持つ企業同士ですが、
ライフスタイルにこだわりたい
ユーザーに対する暮らし方提案が
得意という点においては共通しており、
今後、両社間でどのような
シナジーが創出されるかに注目です。


セキスイハイムを手掛ける
積水化学工業は、この1年間で
複数件のM&Aを行っています。
1つ目は、神奈川県の総合不動産会社
ベンハウスの完全子会社化です。
ベンハウスは土地仕入、造成、
販売までを行っている企業で、
木造軸組工法を主軸として、
狭小地での建築のノウハウもあります。
一方、セキスイハイムは
ユニット工法が有名ですが、
このユニットの現場搬入が
ボトルネックとなって都市部狭小地に
適さないという事情がありました。
つまり、ベンハウスの都市部戦略は
セキスイハイムにはない強みです。
今年に入ってからは、1月に北海道の
アーキテックプランニングを
完全子会社化。
こちらもユニット工法と
木造軸組工法の二刀流で
グループでのシェアを上げる
ということが狙いの1つです。


次に、積水ハウス。
M&Aではありませんが、
SI 事業という地域ビルダーとの
連携を積極的に進めています。
土屋ホームなど、地域の有力な
住宅会社10社と提携しており、
積水ハウスの高い技術を
提供しています。
提携している住宅会社にとっての
SI事業のメリットは何かというと、
1つが大手ハウスメーカーの
安心感です。
地元でトップシェアを誇る
ビルダーでも、商談を経て契約に
至らないケースがもちろんあります。
そして、その顧客の一部は
大手ハウスメーカーに流れています。
理由は様々ですが、大手だからこその
安心感というのもその1つです。
今後数十年に亘って
住むかもしれない住まいを、
末長くアフターフォロー
してもらいたいと考える顧客には、
やはり財務資本が頑強な
大手が選択肢に挙がりやすいです。
顧客本人の意向だけでなく、
親からのそのような一声で
大手に流れるケースもあります。


最後に大和ハウス工業。
昨年末に話題を呼んだのが、
住宅会社ではありませんが、
電気設備工事会社の
住友電設のM&Aです。
これからのAI時代に欠かせない
データセンター事業をより
強化する狙いがあります。


■米国住宅業界への攻勢続く


M&Aは国内だけでなく、
海外でも本格化しています。
大手ハウスメーカーの中でも
大和ハウス工業や積水ハウス、
住友林業がその筆頭で、
複数の国に進出していますが、
この3社が最も注力している国が
アメリカです。
人口3億人超を有する
世界最大規模の住宅市場で、
積水ハウスと住友林業については、
アメリカ国内での年間販売戸数が
既に1万戸を超えています。


近年の動向ということでは、
積水ハウスは、2024年にMDC社を
子会社化したことが話題となりました。
当時の買収額は
日本円にして約7,000 億円超。
2025年9月にはMDC社を
統括会社として、
「セキスイハウスU.S.」に
商号を変更しています。
2025年1年間のアメリカ国内における
引渡戸数は11,712戸でした。


住友林業は、2025年12月期の
アメリカ国内の販売戸数が
10,262戸でした。
今年2月には、アメリカの住宅会社
トライ・ポイント・ホームズ社
(TPH 社)の100%子会社化を
発表しました。
TPH社は、住林グループが
これまで手掛けてこなかった
カリフォルニア州を中心とした
西部から、中部、東部まで
全米13州で事業を
手掛ける有力会社で、
2024年12 月期の実績で
販売戸数6,460 戸。
住友林業は今後も
アメリカでの存在感を高め、
2030年度のアメリカ国内での
販売戸数2万戸を目指す
とのことです。


アメリカの住宅市場は
金利の高止まりなどもあって
不透明感があるものの、
各社とも海外事業を
成長のドライバーの1つに
位置付けています。
アメリカにおける
戸建販売ランキングに、
日本の住宅会社の現地子会社が
上位に入るなど、事業規模は
着実に拡大してきています。



(情報提供:住宅産業研究)

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