リノベーションの規格化進む?
■中古住宅の流通が大幅増
中古住宅の流通が増加しています。
レインズのデータによると
2025年(1~12月・全国ベース)の
中古戸建の成約件数は
前年比27%増の66,270戸、
中古マンションが同比22%増の
90,654戸で着地しました。
この背景には新築住宅の
価格上昇もあります。
新築の戸建住宅は
大手ハウスメーカーともなると
坪単価100万円超、新築マンションは
首都圏のファミリータイプだと
1億円超というケースが
珍しくありません。
中古住宅の中には
新築の価格上昇につられて
上昇している物件も多いですが、
それでもまだまだ
価格優位性は高いと言えます。
中古住宅が選ばれる背景には
そのようなコスパの面と、
リフォーム、リノベーションによって
理想の住まいを手に入れることが
できるという認知が
拡がっていることもあります。
特に中古住宅の弱点でもあった
「性能面」についても、
技術開発が進んで改善可能です。
例えば、断熱性能においては
断熱材やサッシ工事などの
適切な改修を行えば、
ZEHクラスの住環境を
実現することも可能です。
政府としても、
カーボンニュートラルの実現に向けて
中古住宅の性能向上は
喫緊の課題と言え、
2026年から性能の高い中古住宅は
住宅ローン減税の優遇が
受けられることとなりました。
マンションは既に中古メインの
市場となっています。
物件探しから顧客に伴奏する
リノベ事業を手掛ける
リノベる(株)によると、
数年前までは
「新築マンションを購入するか中古購入+リノベか」
といういわゆる新築・中古の
並行検討層が多かったものの、
直近は最初から「中古+リノベ」だけを
検討する顧客が中心とのことです。
■セミオーダー型リノベーションサービスが登場
近年成長著しいストック領域の
ベンチャー企業である
(株)groove agent。
2015年よりリノベーションサービス
「ゼロリノベ」を展開し、
これまで手掛けた
リノベーションの件数は
2,000件に上ります。
そして、2025年6月には1平米単位の
完全定額制リノベーションのサービス
として「BASE」を始動しました。
参考価格としては、
専有面積70平米で税込1,430万円。
この金額には設計と解体を含む
トータルの工事の費用が含まれます。
契約時に総額が確定し、
その後の追加費用は
掛からない点もユーザーから好評です。
間取りは自由で、床材などの仕上げ材や
住設機器は同社厳選のものから
選択する仕様です。
営業の業務フローに関しては、
打ち合わせ回数は最大5回までとし、
見積書作成の工数も
大幅に削減しました。
業務負担の軽減にもつながります。
打合せから竣工までのリードタイムは
フルリノベーションだと
7~8ヶ月を要するところ、
定額制リノベでは6ヶ月まで
短縮できるとのことです。
リノベるでも、セミオーダー型の
リノベーションサービスを
2024年にスタートしました。
同社は中古マンションの仲介と、
デザイン性の高い
リノベーションを組み合わせた
ワンストップサービス「リノベる。」を
メインに展開していますが、
リノベーションをもっと手ごろに
楽しむことができる新サービスが
「The R. by RENOVERU」
(以下、「The R」)です。
同サービス開始の背景には、
近年の中古マンションの価格と
リノベーションの工事費の
上昇があります。
「リノベーションを検討しているが、予算面がネックで躊躇している」
というユーザーに対応するための
サービスとして、リリースから
1年ほどで100件以上を受注しました。
「The R」の特徴の一つは、
仕様を標準化していること。
キッチンやユニットバス、
トイレといった住設機器や内装材は
リノベるが厳選したものから
選択することとなります。
しかしながら、
間取りのプランニングは自由で、
ユーザーはリノベるの強みでもある
高品質なプランニングを
享受することができます。
特徴の二つ目は、打合せ回数を
2回に制限していることです。
スムーズにいけばそれぞれ
2時間ほどの打ち合わせ時間、
合計4時間で完了することができます。
そのため、共働き世帯や、子育て中の
ファミリーなど打ち合わせ時間を
確保しにくいというユーザーに
とってとても都合がいいと言えます。
仕様の標準化、
打ち合わせの合理化によって、
リノベーション費用は
従来の「リノベる。」の3分の2まで
抑えることも可能です。
同社ならではの上質な空間を
手に入れることができ、
さらにコストも抑えられると
いうことで、反響も拡大しています。
リノベるとしても
「The R」のリノベーションを
取り入れたコンセプトルームを
増やしています。
元々は首都圏での展開でしたが、
2026年は関西(大阪市内)でも
コンセプトルームが誕生するなど、
「The R」の物件が
さらに増えていくと見られます。
(情報提供:住宅産業研究)