森づくりする理由

植栽が放棄されたところ、自然災害で森林が消失したところ、里山として保全していくべきところなど、様々な理由で森づくりが必要とされています。私たちは、各地域の植生にあった樹種を選んで混植し、 10年かけて天然林に近い森林を再生していきます。

  • 台風の被害にあった森を天然林に戻すため(PT in 雨竜)

    台風の被害にあった森を天然林に戻すため(PT in 雨竜)

  • 野生のトキが営巣できる森をつくるため(例:PT for トキ)

    野生のトキが営巣できる森をつくるため(例:PT for トキ)

  • 松くい虫被害林を地元植生の広葉樹林に戻すため(例:PT for はなの森、PT for 甲斐善光寺の森、PT in 笛吹みさか)

    松くい虫被害林を地元植生の広葉樹林に戻すため(例:PT for はなの森、PT for 甲斐善光寺の森、PT in 笛吹みさか)

  • 人工林の皆伐跡地を地元植生の広葉樹林に戻すため(例:PT in 球磨村、PT in 高原、PT in 飛騨高山)

    人工林の皆伐跡地を地元植生の広葉樹林に戻すため(例:PT in 球磨村、PT in 高原、PT in 飛騨高山)

  • 廃業した放牧地を水源涵養林にするため(例:PT in 宮古、PT in みやぎ大崎)

    廃業した放牧地を水源涵養林にするため(例:PT in 宮古、PT in みやぎ大崎)

  • 津波被災跡の防災緑地の一画に里山林をつくり、コミュニティ再生に向け人々が集う拠点にするため(例:PT in ひろの)

    津波被災跡の防災緑地の一画に里山林をつくり、コミュニティ再生に向け人々が集う拠点にするため(例:PT in ひろの)

10年経過したPresent Treeの森

球磨村
熊本県球磨村にある植栽放棄地の森林再生プロジェクト

植栽前(2007年)植栽後(2018年)
植栽前(2007年)→植栽後(2018年)
植栽前(2007年)→植栽後(2018年)

四季の森
山梨県甲府市にある植栽放棄地の森林再生プロジェクト

植栽直後(2009年)現在(2019年)
植栽直後(2009年)→植栽後(2018年)
現在(2019年)→植栽後(2018年)

はなの森
山梨県笛吹市にあるマツクイムシ被害林の森林再生プロジェクト

植栽前(2010年)現在(2020年)
植栽前(2010年)→植栽後(2018年)
現在(2020年)→植栽後(2018年)
森林再生の効果
  1. 生態系保存
    豊かな森林とその周辺には、多様な生物が生息しています。熱帯に多く残る原生林から、木材生産のための人工林、人の手により管理されているからこそ維持できる里山林まで、多様な生物とそのバランスを育むために大きな役割を果たしています。
    また、森林の環境はそのエリアの生態系に影響を与えるばかりではありません。遠く離れた地域の生物多様性にも大きな影響を与えます。
    例えば、日本で夏を過ごす夏鳥たちが、越冬地である東南アジアの森林減少により激減し、日本の生態系が変化してしまう例があります。また、森林環境の劣化や森林消失による土壌浸食は、河川や湖沼、沿岸域へ流入し水生生物の棲息環境を悪化させます。沖縄での森林伐採等に伴う海域への赤土流入が珊瑚礁を破壊している報告もあります。森、里、川、海、それぞれが互いに影響し合っているため、流域上流部の森林は流域全体に棲む生物の多様性に深く関わっているのです。
    絶滅のおそれのある種をとりまとめたレッドリスト(2020年、環境省)によれば、合計3,716種が危機に瀕していますが、これらの危機を救うためにも森林再生は重要なのです。
  2. 地球温暖化抑止
    近年急速に関心が高まっている地球温暖化の主な原因が、大気中のCO2(二酸化炭素)です。樹木は、その成長過程で二酸化炭素を吸収します。森林総合研究所によると、ブナの木1本を100年間育てることを想定すると、1年間あたり約11kgのCO2を吸収すると言われています。
  3. 水源涵養
    森林は、水環境と密接なかかわりを持っています。森林の土壌には雨を貯蓄し、急激に河川に流れ込まないようにする役割があります。これにより、洪水防止や川の水量を安定させ、また、土壌がろ過機能を果たすため水質が浄化されるのです。こうした機能を水源涵養(かんよう)と呼びます。
  4. 土砂災害防止
    森林の表層は、下草や落葉、落枝などにより地表面が覆われ土壌が保護されています。また、樹木の根が張ることで、土壌の浸食や流出を抑制します。枝や葉により豪雨の直撃を和らげることでも土砂災害を防止しています。
  5. 快適環境形成
    森林は蒸発散作用等により夏には気温を下げ、冬には上昇させて気候を緩和します。
    また、都心の緑地には、防風や防音、塵やほこりの吸着、汚染物質の吸収やいわゆるヒートアイランド現象の緩和などの機能があり、快適な環境を形成しているのです。
  6. その他
    最近では、フィトンチッドという植物から発散される物質により、有害菌の不活性化や消臭効果、森林浴による精神安定効果、大脳皮質の活性化なども森林の機能として注目されています。

※更なる詳細についてはPresentTreeサイトをご覧下さい。

SDGsのトップに戻る