“アフターサービス”でオーナーのCS向上へ
オーナーとのリレーション強化に必要なこと
新築住宅を引き渡した後の「アフターサービス」の重要性は、年々増しています。
大手ハウスメーカーは、業界の中でもいち早くここに注力してきました。
定期点検だけでなく、定期巡回、イベント、会報誌など、
オーナーとのリレーション構築に重点を置いて事業展開してきました。
今ではオーナーからのアフター・リフォームの売上高は、年間数百億円に上ります。
一方、ビルダーや工務店に目を向けると、
このアフターサービスの体制を構築できていない企業が散見されます。
理由は様々ありますが、最も多いのは「人材不足」です。
人事の面でも、新築事業の営業部門や技術部門に重点的に人材を配置したいはずです。
新築事業とアフターサービスの大きな違いの一つは1件当たりの売上や利益で、
新築住宅は1棟受注できれば利益が数百万円見込めますが、
アフターサービスから発生する案件の場合、受注単価が数万円ということも少なくありません。
住宅会社が新築事業を中心にマネジメントするのは、当然ではあります。
しかし、SNSなどで口コミが広まりやすくなった今の世の中において、アフターは疎かにできません。
アフター人材の育成、配置はいまや必須の取り組みです。
新築住宅を引き渡した後もリレーションを継続するには、
オーナーとの定期的なコミュニケーションが重要です。
住まいに関する不安や悩み、要望があれば、
自社に相談してもらえるような関係性を構築する必要があります。
リレーション継続には定期的なオーナー宅訪問も手段の一つです。
そしてこの訪問は、頻度も重要です。目安として、
対象となるオーナー宅は年に3回以上コンタクトを取りたいところです。
関係性を深めていく中で、徐々に自宅に関する悩みや要望が出てきやすくなるはずです。
そのようなオーナーに対しては、「今度、当社のリフォーム担当者を連れて来ましょうか?」
「カタログ、持って来ましょうか?」と次アポの獲得を狙いましょう。
オーナー宅訪問は、大手ハウスメーカーの中では大和ハウスリフォームが、
従来より力を入れて取り組んできました。
訪問を担うスタッフは、「ふれあいアドバイザー」と呼ばれています。
キャンペーンやイベント、建物点検などの案内が主な業務で、今では欠かせない人材です。
築年数に応じたリフォーム提案が肝心
オーナーサービスは長期目線が必須です。
長いお付き合いの中、なくてはならないパートナーとして
認識してもらえるよう取り組んでいきましょう。
アフターで売上を上げていくためには、建物の築年数に応じた提案も重要です。
築浅であっても、宅配ボックスや太陽光発電システムなど、
新築した時には予算の都合などで取り入れなかった住設機器は一定の需要を見込めます。
築10年から20年までの住宅は、外壁等防水関連などの初期保証が切れる頃合いで、
保証延長工事の受注が見込めます。
また、水まわり設備も耐用年数を迎えるタイミングであり、
トイレやユニットバス、システムキッチンの交換といった需要も期待できます。
築20年を超えてくると、多くの家庭で家族構成が変わり、
自身が高齢になった時の暮らしを考え始めるオーナーが増えてきます。
昼間は1階で過ごし、夜になると2階の自室で就寝するといった暮らしではなく、
1階だけで生活を完結できるような間取りの需要も出てきます。
浴室やトイレ、洗面室をまとめて水まわりの使い勝手をよりよくする、
というようなリフォーム提案も有用です。
このような間取り変更を伴うリフォームは、1,000万円を超えることもあります。
これからはオーナーの囲い込みが必須の時代です。
定期的にコミュニケーションを取って相談事に対応し、
自社からの提案も行うことでCS向上につながります。
オーナーにとって欠かせない住宅会社を目指したいものです。
(情報提供:住宅産業研究)