○●○●○●○ 工務店MBA 最新業界ニュース ●○●○●○● 「住宅土地統計調査から読み解く、住宅市場の今」(後編) ■ 住宅設備は太陽光発電&加齢対応の採用率が増加 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 住宅土地統計調査では、住宅における設備の 採用状況を調査する項目もあります。 省エネルギー設備に関する設備の導入については、 1)太陽光発電システム 2)太陽熱温水器 3)二重サッシ又は複層ガラス の3項目を導入している住戸を調べています。 持家一戸建住宅2,630万戸における導入状況としては、 太陽光発電システムが143万戸で導入されており、 前回調査となる2008年からは95万戸増と3倍近い伸び。 シェアで見ても太陽光発電の採用率は 1.9%から5.4%と3.5ポイントの大幅増となりました。 この5年間で急速に導入が進んだ要因としては、 2010年度に電力の買取り価格が設定されたことにあります。 10年度は1kWあたり48円でスタートして、 11年度には42円に引き下げられました。 以降も1年ごとに引き下げが続き、 14年度は10kW未満で37円、10kW以上で32円が 1kW当りの買取り価格となっています。 設置により将来的には儲けが出ることを ウリにしていた太陽光発電ですが、 今後も買取り価格は年々引き下げられる見込みで、 そろそろ「太陽光=儲ける」という 切り口の訴えは難しくなってきています。 今後の太陽光は「儲ける」から、 「光熱費の削減」が提案のベースになっていきます。 予想以上に太陽光発電が普及したことで 電力会社の買取り負担が増したこと、また、 東日本大震災以降各地の原発が停止していることにより、 今後も電気料金の上昇が予測されています。 「売電価格が下がり電気料金は上がる」という 状況下では、発電した電力をそのまま売るのではなく、 蓄電して自ら使うという「エネルギーの自給自足」に ニーズが移っていくことは間違いありません。 現状まだまだ住宅用蓄電池は高額ですが、 イニシャルコストは技術の進歩と共に 引き下げられていきますし、また電気料金の 値上げによって相対的に価値を増していきます。 発電した電力を「売る」から「使う」発想が、 今後の太陽光発電の提案においては重要になっていくでしょう。 二重サッシ又は複層ガラスの窓については、 そのいずれかを「全ての窓に採用している」という住戸が 約459万戸と前回調査から107万戸の増加。 シェアでも14.0%から17.5%となっています。 また「一部の窓に採用している」住戸も 前回から96万戸増の483万戸、シェアは15.3→18.4%となり、 これらを合計すると二重サッシや複層ガラスの窓を 採用している持家一戸建の住宅は35.9%となります。 これらは持家一戸建住宅の全ストックを 対象とした数字のため、直近での採用率は より高くなっているということです。 住宅の省エネ性能への関心は 年ごとに高まっていると言えます。 高齢者向けの設備の設置状況としては、 一戸建住宅2,860万戸に対して 「高齢者等のための設備」があると回答した住戸は 1,775万戸と全体の62.1%となりました。 特に2011年以降に建築された住戸においては、 その比率は85.2%まで高まっています。 高齢者等のための設備とは、 「手すり」 「またぎやすい高さの浴槽」 「廊下等が車いすで通行可能な幅」 「段差のない屋内」 「道路から玄関まで車いすで通行可能」 といった項目を指します。 このうち5年前の前回調査からの増加が顕著なのは、 「手すりがある住戸」55.1→79.6% 「段差のない屋内」22.1→55.2% 「またぎやすい高さの浴槽」25.9→44.8% といったもの。 浴槽については住設機器メーカーの商品が、より バリアフリーを意識するようになったことが要因ですが、 手すりや段差など高齢者が暮らしやすいよう家づくり で配慮していくというケースは確実に増えてきています。 ■ 旧耐震基準物件は築30年を経過、建替え需要は? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の住宅土地統計調査によれば、 持家住宅は全国で3,223万戸ありますが、 そのうち新耐震基準に該当する1981年以降に 建築された住戸は2,098万戸に上ります。 建築時期不明分を除くと 1980年以前に建築された住戸が1,030万戸あり、 未だ全持家住宅の3割以上を旧耐震基準の住戸が 占めているということになります。 特にこのうち1971〜1980年の10年間に建てられた物件は 582万戸と非常に多く、木造住宅の寿命はおおよそ30年と 言われていることから考えても、多くが建替えや 大規模リフォームの適齢期を迎えています。 実際、住宅土地統計調査によれば、 この時期に建てられた住戸で耐震診断を 実施した物件は32.6万戸ありますが、 そのうち耐震性が確保されていなかった住戸は 16.4万戸と半数以上が必要な耐震性を 備えていない結果となっています。 つまり、1971〜80年の間に建てられた住戸は 耐震性という点だけ見ても、300万戸近い建替えや 耐震リフォームの需要があるということです。 新耐震基準になったからといって 住宅の寿命が著しく延びるとは限りませんが、 性能担保という点では築30年は一つの目安になります。 バリアフリーや省エネなど関心の高い提案を含め、 確実に建替え・リフォームの受注に結び付けることが 今後重要になっていきます。 (情報提供:住宅産業研究所)
2014年09月08日
住宅土地統計調査から読み解く、住宅市場の今(後編)【2014年9月8日】
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つい、妻に心配される行動を・・・【2014年9月8日】
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こんにちは。 ナックの冨田です。 私はこの工務店MBAメルマガを含めて、 毎週2本、多いときには週に3本のメルマガを 書いています。 ですので、普段生活している中で、 何か役にたつ情報はないか・・・ 面白いネタはないか・・・ というように、常にアンテナを立ています。 そんな中、先日、 ノートパソコンを買い替えようと、 いろいろと調べていました。 パソコンですので、 そこそこ高額の買い物です。。。 この買い物を通じて、 何かいいメルマガネタが生まれないかと、 ワクワクしながら某家電量販店に行きました。 ■ ネタ探しに悪戦苦闘 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ お店に入って、早速、 パソコンコーナーへ向かいました。 実は、すでに買うパソコンを決めていた私は、 店員さんに特に聞きたいことがありません。 ですが、そのまま商品を買ってしまっては、 何もドラマは生まれない。。。 そこで、ちょっと迷っているフリをして、 あっちこっちのパソコンを眺めていました。 すると、、、 やってきました店員さん。。 しかし、声をかけてくるのは、 「ネット回線どうされてますか?」 「Wi-Fiは?」 というように、 通信業者からの声掛けばかり。 通信については間に合っていたため、 立て続けに声をかけてきた3社を一蹴。 結局、その後、 メルマガで紹介できるようなドラマは起きず、 普通にお目当てのパソコンを購入して、 家路につきました。 パソコンを買うという過程の中で、 ネタを何もつくれなかった・・・ もっと店員さんに、こんな質問を すればよかったのかな。。。 もっと何かを仕掛ければよかったのかな。。。 ネタをつくることができなかった 自分の言動を振り返り、 あれやこれやと反省をしていました。 そして、パソコンの梱包を開き、 セットアップをしていた時、 そっと、事件は起こりました。 ■ 妻に心配される行動を・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ パソコンの設定が完了して、 いろいろとパソコンを操作していると・・・ なんと! マウスのポインタがフリーズ!! そして、さらに・・・ タッチパネル式のパソコンだったのですが、 タッチパネルも全く反応なし! 再起動してもう一度パソコンを立ち上げるも、 同じ現象が起こる状態。 これはまさかの・・・ 初期不良。 「あぁぁぁ、天は私を見捨てていなかった!!」 ここへきて、問題が発生。 つまり、ネタができました。 「よっしゃぁぁぁ」 初期不良になったパソコンを見て、 大はしゃぎしている私を見て、 驚いたんでしょう。 妻に本気で、 「大丈夫?」 と心配されました。 さすがに事情を説明しておきましたが。。。 さて、このネタをどう料理するか。 ハードクレームをつけてみようかな。 その対応をみてみようかな。 いろいろと頭の中で、想像をしていました。 ■ 上げ上げか?下げ下げか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 結論から言うと、 ハードクレームをつけたわけではなく。。。 いたって冷静に、今回の初期不良の状況を 購入したお店に連絡をして、商品の交換をしました。 このお店の対応を簡潔にまとめると、 ・パソコンの現状確認 ・超低姿勢で謝罪 ・これから何をすればいいかを明確に教えてくれた ・取り換える商品の在庫がなかったが、 すぐに別店舗に取りに行った ・いまどういう状況なのかこまめに連絡をくれた ・商品の交換も早く終わった これらの対応をされて、 私はとても満足しました。 前半に文章を使いすぎてしまったため、 ざっくりと省いてお伝えしましたが(苦笑) このクレーム対応について感じたこと、 お伝えしたいこととは・・・ クレーム対応をした後のお客様は、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 満足度が上がり、またこのお店に行きたい ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 満足度が下がり、もうこのお店に行きくない ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この2つのどちらかしかない ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ということです。 今回わたしが受けた対応は素晴らしかったため、 またこのお店に行こうという気持ちになりました。 しかし、対応に少しでも不満が残ったとしたら、 印象は真逆で、もうこのお店に行きたくない という気持ちになっていたと思います。 クレーム時には、お客様の感情は高ぶっています。 その感情は消えることはありません。 その感情の行き場として、 満足度が上がる方向か、下がる方向か、 どちらかに感情が振れて、自分を納得させるんです。 ですので、当然ですが、 「これくらいの対応をしておけばいいだろう」 「とりあえずこの場が収まればいい」 という気持ちの対応で、 クレーム対応後の満足度が 上がるはずはありません。 満足度を上げることができなければ、 下がるしかない、というくらいの気持ちで、 対応することが大切です。 クレームは、ピンチじゃなくてチャンスだ! 何てよく言われますが、対応によっては、 諸刃の剣だということを忘れてはいけません。 あなたが今までしてきたクレーム対応、 また、これからのクレーム対応について、 振り返るきっかけになれば幸いです。 工務店MBA事務局 冨田泰司